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【ゲネ感想】2223project produce 劇団晴天第12回本公演 「劇団晴天の『曇天短編集』vol.3」 ”雨が止むのは知ってます“ ―自分、が、どうしたいか―

こんにちは!もう「ブログを更新すると言ったらこの記事!」みたいになってきてしまいつつありますがしかしやる気を失ったわけでは無い木村恵美子です。

今回は、というか今回も!本日初日を迎えました、
2223project produce 劇団晴天第12回本公演
「劇団晴天の『曇天短編集』vol.3」
”雨が止むのは知ってます“
の感想を書かせていただきます!

今回も今まで同様、じっくりじっくり、書いていきたいと思います。大きなネタバレは▼みたいなボタンで開閉できるように隠してありますが、全編地味にネタバレしておりますので、ネタバレしたくない方は観劇後にご覧ください。

木村恵美子って誰よ?
私を知らない方のために自己紹介をしますと、 木村恵美子と申します。kazakami(カザカミ)という劇団?ユニット?を主宰している劇作家・演出家で、大石くんとは王子のDWS(ディレクターズワークショップ)で出会いました。近年ではこまばアゴラ劇場の演劇学校、無隣館に参加して)、そこで演劇の勉強をすると共にWEB企画として写真と稽古場日誌を書くWEBメディアを運営してきました(青年団入団後も続けさせていただいております)。それでその流れで、似た活動をもっと外でも出来ないかな、と考えているところで、大石くんからお声掛けいただきました。あと、最近はあんまり貢献出来ていませんが、アマヤドリという劇団で劇団員として演出助手に明け暮れてもいました。まあ、その、なんだ、演劇バカの一人です。

大石君にゲネ感想を頼んでもらうのはもう4回目なんですね!
過去の記事はこんな感じです。特に今回の公演は短編集なので、じゃあ普段の劇団晴天ってどんな作品を作ってるの?という方はこちらもあわせてご覧いただくと空気感を掴んで頂けるのかな、と思います。(今回4回目なのに過去記事が4本あるのは、最初が2本立てだったからでございます)

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雨の渦中に居る時に、考えること。

まずは新作、『雨が止むのは知ってます』

1/『雨が止むのは知ってます』

荒木広輔 (劇団晴天)・白石花子(劇団晴天)

母を殺すと決めてから、裏腹に夫婦の会話は増えていた。
セックスレスはもう4年。大きく息を吸い込んで、はじめて戦う深夜2時。

そう、今回一本目が新作になるんですね。聞くところによると荒木さんと白石さんとは3回目の夫婦役らしいんですけれども。あまりに板についてて初っ端から笑いが止まらなくなるかと思いました。そりゃもう、「芝居が上手い」と言ってしまえばそれまでなんですが、こんな、こんな絶妙に尻に敷かれてる夫出来ます……?こんな鮮やかに夫を威圧する妻出来ます……?でもって、要所要所では男らしさを見せつつもしかし残念圧倒されるところとかですね、ゲラゲラ笑うって感じじゃないかもですけど、もう、終始ニヤニヤですよね。

この作品、特筆すべきは下ネタの多さでしょうか。他の2本(厳密には3本)はそんなにっていうか全然下ネタ入ってないんですよね。だからどうした大石なんて一瞬思いますけど、「そういうヒューマンドラマ」なんです。ご安心ください。

私も最初はちょっとびっくりしたんですけれども、段々と話が進んでいくにつれて、「ああ、これ我々が今抱えてる問題の話だな」って思えてきたので。あっ、下ネタがって話じゃなくてね?いや、下ネタが、なのか? まあ、ご覧頂ければわかっていただけると思うんですけれども。こう、我々の人生を描く上で必要な下ネタっていうかね?(結局下ネタなんかい)えーと、必然性、必然性があるんですよ。そう。

 撮影:保坂萌

『雨が止むのは知ってます』は終始一貫して、「状況を変えようとする妻」と、「気持ちはあるけど動けない夫」の話だと思います。だから私をはじめ、基本的には妻に感情移入する人が多いんじゃないかな〜と思うんですけれども、白石花子さん演じる妻の姫(ひめ)は本当に行動派なんですよね。次から次へと行動に出る。(それこそ最後の最後まで「そこまで準備してあるんかい!」って感じです。)でも私思うんですけれども、「なぜそんな行動派な姫が今ここにまだいるのか?」って。好きな部分もあるからってことですよね。尊い。

でも、荒木広輔さん演じる夫のたにし(これなんで”たにし”なんだろう……)の立場もなかなかしんどい。終始夫の気持ちが見えづらくて、「優柔不断ってことなのか?」と思っていたんですけど、多分実際は「妻との未来を死守したい。でも自分の立場や、これまでのこともあって簡単にはいかない」って立場なんだな、と改めて思い直しました。「妻が大事」が軸っていうより、「妻を大事にしたい」が軸な人。だから実は状況を変えるかどうかはそんなに重要じゃない。それを前提に見てみると、夫の気持ちも分かってくるかな?と感じました。

撮影:保坂萌

いやでも……、私が女で”姫”の立場が近いから共感しやすいだけで、もしかしたら男性が観たらたにしに共感する人の方が多い可能性もありますね!?これは他に観劇した方にも聞いてみたいところです。

ネタバレ:私が何に共感したかっていうと……
さて私が共感した部分なんですが。なんというか、上にも、「ああ、これ我々が今抱えてる問題の話だな」って思えてきたって書きましたが、

「もしこんな状況に直面することになったら、自分はどうしたら良いんだろう?」

って考えているような内容なんですよね。例えば、

「家族の介護が必要になったらどうしよう?」
「結婚相手とのすれ違いがあったらどうしよう?」
「家族に何かあった時、必要なのはお金か?時間か?」
「介護と子ども、どちらを優先すべきか?」

などなど……。
もう、もちろん私の同世代だって(この作品に出てくるのだって同世代の設定だし)、もっと若い人だってこの問題に直面して、困っている方がいると思うんですけれども、今は直面していない、けど、いつこういう状況が訪れるかはわからないような、そんな状況をなるべくコミカルにコミカルに描いているのがこの作品だと思うんですよね。

前述の通り、この『雨が止むのは知ってます』が新作なんですけれども、これが今の作家大石晟雄(おおいしあきお)の個人の、なのか社会への、なのかわかりませんが問題意識なんだと思うんです。それを今受け取った上で、改めて、「自分だったらどうしたいかな?」とか、「自分にとって大切なのは何かな?」って、改めて考えてみたいし、ご覧になった方にも一緒に考えてみてほしいなって思います。普段は話しづらい内容だからこそ、感想とか言い合いたい作品だな、と特に思いました。

 

私にとって、あなたにとって

次に、『たいふうとおまつり』について!

2/『たいふうとおまつり』(リライト)

黒田愛香・近藤陽子(劇団AUN/劇団晴天)・佐藤沙紀(劇団晴天)・角田悠(劇団晴天)

台風の夜にいなくなった姉が一年ぶりに帰ってきた。一晩では足りないし、一瞬でも構わない。
懐かしい音楽みたいなお話×エモファンタジックバトルオブラップ

こちらはもともとあった「男性キャスト版」から「女性キャスト版」へのリライト。こーれが、良かったですね!

今回ありがたいことに販売パンフレットのインタビューと座談会の編集もやらせていただいているんですが、その際に、予想以上にこのリライトの難易度が高い、というお話を伺っていたんですね。しかし……、かなり良かったんじゃないでしょうか!!!

これは是非男性キャスト版と見比べたいところです……。男性キャスト版の台本は劇場にて販売されていますので、興味のある方は是非ご覧いただければ!と思います。

 撮影:保坂萌

で、本題というか感想なんですが。まずキャスティング超面白いですねこれ。女優さんの身長差が上手く演出上活かされている感じがします。まず最初に出てくる3人のうち、近藤陽子さんと黒田愛香さんがお二人とも160cm台後半で、角田悠さんが150cm台前半なので、その時点で角田さんがめちゃくちゃ小さく見えるんですけど、後から出てくる佐藤沙紀さんが180cm近くあるので、視覚的に良い意味でお2人の異物感が凄いんです。で、これがこう、関係性とか、台本の内容にも生きてきていて、ああ面白いなあと。で、もちろん中身も面白いわけなんですが。

まず近藤陽子さん演じる早川湊(みなと)。むずがゆいですね。もしお家で見てたらその辺にあるクッションだとかぬいぐるみだとかをギューッとしたくなるような。とっても頑張っていて、その頑張りが社会的には真っ当な方向性ではあって、傍からみたら、「好転している」んですけれども、でもそれが、よく知った間柄からしてみたら手放しに良かったねとも言い切れないというか。近藤さんこういう役本当にハマる!毎度晴天では良い役をされているな!という印象ですが今回も良かったですね。この後、お話の後が気になる存在です。

次に黒田愛香さん演じる土井ゆうこ。美味しい……。ご本人的に嬉しい表現なのかわかりませんが名バイプレーヤーの佇まいです……。あの、昔からドラマでよく見る、ちょっと抜けてるけど親切で明るいご近所さんの、あれがやれる女優さんだ……。美味しいなあ、いいなあ……。と思いながら見てました(私は何ポジションなんだろうか)。黒田さんは今回客演さんですが、晴天の劇団員のメンバーとの相性も良いですね。役としては、時折衝撃発言がちょいちょい挟まるんですけれども、あんまり深堀されないままツッコミ程度で終わる……。故に観客としての深掘りが面白い存在です。

それから、佐藤沙紀さん演じる早川岬(みさき)。湊の姉です。この人はどこまで知ってあのように振舞っていたんだー!と、もう、この人の存在だけでも今作を5回は見直したいんですが。終始目を引くし、戯曲上でもそれが正解という点、また、説得力のあるお芝居にいやもう完成度高いなと終始……。また一見怖そうにも拘らず実は根っこはめちゃくちゃ優しいとか、ネタバレに直結してしまうので詳しくは書けないんですが、良かったです。好きです。

そして角田悠さん演じる里森マツ。また、角田さんはエネルギッシュな役が本当に似合う……。今回も元気いっぱいです。小柄な身体で舞台上を動き回るのが本当に魅力的ですよね。作中では岬とのやり取りが特に面白かったです。劇団晴天周りのTwitterの写真なんかを見ていて、「あれ、角田さん髪染めたんだな?」って思ってたんですけど、こういう感じで意味を持ってくるとは……。しかし、マツに関するお話はですね、何を書いても販売用パンフレットのネタバレになるので……。是非ご購入いただければと思います。パンフレットの座談会読んだら絶対もう一回観たくなると思います。

撮影:保坂萌

しかし今作、私の中で最も響いたのは、「私にとって”あの人には悪いことをしたな”と思うようなことでも、相手を助けられていたり、相手が感謝している場合がある」っていう視点ですよね。いやもちろんそれで罪悪感が拭えるわけでもないですし、迷惑かけて良いってことにもならないんですけど。そしてそんなことが起きていたとしても、大抵の場合は判明しないし、ずっとずっと罪悪感を持ち続けるようなことの方がきっと多いと思うんですけど。

にしても……。このお芝居は上演を観て初めて、タイトルの意味がわかってくる作品だと私は思っているんですが、それにしても、その腑に落ち方が、ストンっていうよりずっと、ズドーンって感じなので、短いながらも大変な重量感のお芝居です。

ネタバレ:人生って影響しあっているよね
作中で気になるくらい出てくるんですけどね、岬が死んだから、こうなっちゃったんだろうなって、そういう言葉たち。その行動を起こしているその時は影響なんて受けてないつもりでいながら、後から、ああ、自分は寂しかったのか、と気づいたと、そういう振り返りの言葉が出てくる。でも、生きてるもの同士でも相互に影響をうけあっているのがセリフから分かる。それを書いているのが面白いなと思います。

でも死者の影響って強いですよね。自分自身にもそう感じることがあります。「私とだれか」という関係性は変わらないはずなのに、もう会えないというだけで、なぜか強く影響を受ける。

あとなんでかわからないけど死んだ人間の言葉は重い。これは、どこかで誰かが言っていたけど、残された時間、残せる言葉の量が限られているからだよね。同じことを生きてる人間が言ってもペラペラだったりするような内容でも、死者が言うとなると腑に落ちたりする。

そういう意味では一種お芝居の中に死者を出すというのは作家の甘えだとさえ言えるのかもしれないけれども、でも私からしたら、だってそれは「死者と話せたら良いのに」っていう「祈り」でもあるよね、という気もしていて。いやー、この手の話は難しいですね。

また今回、今回ね……。感想書かせていただいていて何なんですけど、多分私、この作品の言語化しにくいところに大変感銘を受けている気がするんですよね。

うーん、この作品はコミカルだし、声も大きいから、なんていうかこう、エンターテイメントの、誇張された、お芝居らしいお芝居ではあるんですけれども、その一方で、人生のっていうか人間関係の本質みたいなところは綺麗に描き出しているというか、そういう気がするんですよね。そういう意味では、この作品が最も晴天らしいお芝居なんじゃないかなって思いました。

ところで、これ上演をご覧いただいた方だけクスっと笑えると思うので書きますけど、ゲネを観た帰り道、上野の駅前でナンパされました。「今!?」って気持ちでいっぱい。

 

違う形の「女の覚悟」のお話

それから3作目の『浮気はしたい』なんですが、女の覚悟の話だなって思いました。

3/『浮気はしたい』

榎本ゆう・鈴木彩乃 (劇団晴天) ・竹林佑介(ファザーズコーポレーション)

「わかるよ。人間だった相手がだんだん毛布みたいになって、毛布みたいだったのがタオルみたいになって、」
しばらく家を空けた夫の亮介に会いに行ったすみ子は、骨壷になった浮気相手を紹介される。

とにかくもうとにかくもう、鈴木彩乃さん演じるすみ子の覚悟が半端ないですよね。この作品はずいぶん前の作品ということで、そりゃあ結婚観の変化とか、女性観の変化とかもあるんだと思うんですけれども、でも、1作目の『雨が止むのは知ってます』と比較すると、ああ、覚悟の形が違うんだな、と思わされまして。(もちろん、鈴木さんがそう演じたっていう部分も大きいと思うんですけれども……、これ、予想ですよ、予想なんですけど、男女逆で上演するとかなり印象が変わるんじゃないかと思います。)いやもう、色んな葛藤が入り混じった、それでも前に進もうという緊張感がこっちまで伝わってくるようで凄かったです。ここまで何作か拝見した中でも鈴木さんのお芝居の中で最もテンションとしては抑えた部類だと思うんですけど、エネルギーでは断トツだったかもしれません。

 撮影:保坂萌

またもう、突拍子もない話なんですけどね、この作品は。でも、何というか、似たようなことは起こりうるよねとも思うんです。その点、竹林佑介さんの涼介は良かったなって思っておりまして。人間ってこう、本当に耐え難いことがあると、自分で自分をだましてしまうようなことって起きるじゃないですか。それが目の前で起きているっていうか、そういう気がしたんですよね。嘘をついたり、演じてみせているんじゃなくて、本人にはそう見えているし、聞こえているっていう。人によっては大げさに演じることもある役だろうと思うんですが、竹林さんは職人的なお芝居をするなあ……。と思いながら観ておりました。

そして榎本ゆうさん演じる香緒里(涼介の妹)。これ微妙なネタバレだと思うので隠しておきますけど、

ネタバレ:香緒里について
この香緒里はもう1本の作品、『推しのいる星』の登場人物でもあるんですよね。つまり、『推しのいる星』は『浮気はしたい』のスピンオフ作品になっているんですけれども。これが、本当に良いですね。香緒里の存在感への説得力が格段に増します。

セリフ自体は2人よりは少ないですが、ちゃんと存在感があってよかったです。また榎本さんの生来持つ軽さがこの役ととても合っていて私は好きでした。

 撮影:保坂萌

ネタバレ:それは意地なのか、思いやりなのか
それにしても、近しい人が精神的な安定を欠いてしまった時、どう対応するべきかというのは、どう描くかも大変ですが、実際問題本当に大変なんですよね。逃げる選択肢もある、真正面から対応する選択肢もある、落ち着くまで待つ選択肢もある。

今作、強いて言えばすみ子が何かしら「実は私も……」的な事を言えばより面白いんんじゃないかとは思ったりもするんですが、前述の「真正面から対応する」選択肢をとったことで作品上はすみ子の立場が強固になっていると感じています。いやもうこれ本当に自分が傷つきまくる選択肢なんですよね。でも最終的には「相手のために」真正面から対応するわけですよね。でも、本当に「相手のため」なんですかね?「意地」なんですかね?どっちも?

また今作は「浮気相手が死んでいる」という設定なのでそこもまた難しいところではありますが、既婚者の自分としては「もし万が一自分に似たような事態が起こったら?」なんて風にも考えてしまうわけですけども。……自分だったら逃げちゃうかもな……。そういう意味では、1作目、『雨が止むのは知ってます』の姫に共感するというか、そんな感じですかね。

そういえば、販売用パンフレットのインタビューで白石さんから伺ったこの作品の誕生秘話を思うと、上演を観て改めて「大石晟雄、頭のなかどうなってるんだろう……」と思わされますね。是非、是非合わせてご覧頂きたいところです……。

 

捨てちまえそんな男

さて4作目の幕間上演、榎本ゆうさん一人芝居の『推しのいる星』ですが……。

幕間/『推しのいる星』
榎本ゆう

Q・推しの晴れ舞台と彼氏の誕生日が被りました。

 撮影:保坂萌

まず、小道具の気合いの入り方は一体……。詳細が聞きたいし手に取ってみたい気持ちでいっぱいなんですが、どうやって用意したんでしょう、あの小道具。絶対あのレベルの人間が座組に居るぞ……。記事チェックのタイミングで教えてもらったのですが、なんと大石君作でした!凄いな……。
というのはさておき!「捨てちまえそんな男」という言葉が脳内でリピートし続ける作品です。まあ、詳細はご覧いただければわかりますが!
私なら開演5秒の時点でそんな相手とはさよならです。
今回の曇天短編集に出てくる男性陣はだいたい腹が立ちますが、一人芝居で実際には登場しないにも関わらず猛烈に腹が立ちますね。それだけ榎本さんのお芝居が良いということですけれども……!!

この役、そして作品は榎本さんの雰囲気にとても合っていて好きでした!また榎本さんの佇まいに不思議な爽やかさがあるので、腹が立ちながらも楽しく観れる、そんなバランスが成立していてとっても好きだなと思いました。もっと、願わくばもっと寄りで観たいです……。

 

「自分、が、どうしたいか」の短編集だと思う!

さて!今回も長々と書かせていただきましたが!!今回も良かったです!

で、私にとっては「自分、が、どうしたいか」の短編集かな、という気がしておりまして。というのも今公演、短編集ではありますが、ほとんどの登場人物が作中で新たな決断をしているんですよね。良くも悪くも、ではありますが(ほどんどは良いですが!)。

だからこそ、今何か迷ってることがある方なんかは、今公演を観るとちょっと背中を押してもらえるんじゃないかなと、そんな風に思いました!

また今回ね、お見送りの時間とか、グッズの販売とか、劇団としてもコロナ対策の中で新しい試みを色々試していて面白いので、その辺も是非注目してみて頂けたらと思います!
また今回販売されるパンフレットでは、私が稽古場にお邪魔して大石&白石インタビューと座談会のページを担当させていただきました!各キャストのページも含め、もう一歩公演が面白くなる一冊になっていると思いますので是非お手に取って頂けたら幸いです!

ここまで読んでくださった方、長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。
もし、さらに公演詳細を知りたい!という場合はこちらのページからどうぞ!

https://g-sayten.jimdofree.com/next/

当日券情報等は、劇団晴天Twitterで確認いただけますので、ご確認ください!