観劇

【稽古場行ってみた!】劇団晴天『捨て身のハンサム』②

こんにちは!木村恵美子です。

先日に引き続き、
2223project produce
劇団晴天第13回本公演
「捨て身のハンサム」

の稽古場を見学させていただきました!

前回の記事はこちらになります!
見学に伺った経緯などはこちらに書いて居りますので、よかったら併せてご覧ください。

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本番直前の稽古場はどうだった??

私が伺ったのは稽古日程のかなり終盤でしたが、この日はシーン稽古をしておりました。今作目玉の一つ、男性だけで喋るシーン(普段は出演者に女性が多いので)の稽古など。

劇団員の皆さんしきりに「男性だけのシーンは珍しい!」と言います。男性だけで喋るシーン、確かに晴天ではあまり見たことが無かったかもです。前回見学に伺った際のディスカッションタイムの雰囲気も活かされつつ、それぞれの役の関係性が楽しいシーンになっていました。女性陣のシーンは見学の日はあまり観られませんでしたが、台本を拝見するに、晴天の強みの一つとも言える、女性陣のにぎやかなシーンは今回もある様子。楽しいシーンが沢山あるようで、今から楽しみです。

追加の衣装・小道具の検討等も劇団員中心に進められて、「本番前だな!」という感じでした。演出家からも出演者からもアイディアがどんどん出ます。やってみないとわからないことも結構ありますものね。晴天の舞台はいつも細かな目の行き届いた衣装や小道具が印象的ですが、こういう風に全員で固められているんですね。

衣装沢山ですね!今回はどの俳優さんも着替えがあるそうなので、是非楽しみにしていてください!

台本はどう良くなってた?

前回と比べてかなり加筆修正がされていましたね!大筋は変わっていないものの、より納得感のある設定にスライドされたり、シーンが追加されていたり。熟考の上なのだな、というのが伝わってきました。↓の写真は今回の没台本だそうです。大量ですね。でもまだ一部なのだそうです。

大筋は変わらないといえど書き直すには体力が要るような加筆修正も多数ありました。構成が変わっていたり、あと前回無かったシーン名が入って整理されてきていた感じもしましたね。本番までもう少しそぎ落とされる気配がするので、本番が楽しみです。

今回の見どころ聞いてみた!

さて今回、プロデューサーの角田悠さん(右)と編集者の白石花子さん(左)に今回の見どころをざっくばらんに語っていただきました!お忙しい中ありがとうございます!

男性客演の皆様のお話

角田 なんか大人組と若手組にそれぞれ、(俳優としての)器用タイプとパッションタイプがいる感じがするよね。

白石 あーするする。

角田 若手だと、(喜田)裕也の方が器用タイプ。チャゲ(宮川飛鳥)の方がパッションタイプ。大人組は、田中(孝宗)さんが器用タイプで、

白石 桂(弘)さんがパッションタイプだね。

角田 桂さんはパッションゴリラだと思ってる。

白石 パッションゴリラいいね。

角田 愛おしい。

白石 めちゃくちゃ愛おしい。

主演の桂さんの素敵ポイントについて。

白石 大石の作品は、悩みや葛藤がとてもストレートなので、心をすごい勢いでオープンにして心の叫びを表現しないといけないなと思っていて。その台詞を成立させるためにはどうしても(俳優が)捨て身になる必要があるんじゃないかなと。そして捨て身になれるかどうかは俳優が本質的に持っているものだと考えているんですが、桂さんはその力を持っていると思うんです。だからこそ、主演になっていただくのが良いのではないかと思いました。初出演なのに主演をやっていただくことに葛藤もあったのですが、やっぱりとても素敵です。

木村 確かに素敵ですよね。このセリフをこう表現するんだな、という驚きもあって。

白石 (晴天的には)男版(近藤)陽子って感じ(がする)。

木村 確かに。

白石 私陽子がツボで、普段結構笑っちゃうんだけど、桂さんにも笑っちゃうんですよ。一回も笑わずに済んだこと今までない。桂さんと陽子がやるシーンがあるんですけど。2人とも凄い顔してて。私ゲラゲラ笑いました。

木村 楽しみですね。

角田 今回、桂さんの役の台詞って文字で読むと結構むかっとさせられるようなものが多いんですけど、桂さんがやることで私は結構切なくなっちゃって。

白石 私も。許しちゃう。

角田 「もうやめてあげてよ!」みたいな気持ちになるよね。

白石 「頑張れ!」ってなるよね。

角田 だから、桂さんに本当に感謝しています。私たち。

チラシについて

木村 チラシの撮影の段階ではどこまで決まってたんですか?

白石 基本的にタイトルだけでしたね。田中さんと桂さんはメインになっていただきたいというのが決定してて、でもチラシの段階では3人の方が良いねってなって劇団員の荒木が入っている感じです。(荒木さんがどんな役かは劇場でご確認ください)

木村 写真素敵ですよね。

角田 最終的に2枚の写真に絞ったんだけど選びきれなくて、(劇場で)ポスター貼らなきゃいけないしって自分を納得させてデザイナーにチラシとポスター別デザインで作って頂きました。良い写真じゃないですか。超かっこいいですよね。
(下は後から公開されたポスター ※チラシは記事最下部に掲載しています)

白石 (縦型)上あおりは演劇に多いから、横向きの写真をチラシにして良かったね。

角田 そうだね。よく良い邦画みたいって言われるんだけど。おしゃれだよね。チラシステージさんでも載せていただいてるんですけど目立つんですよ。

白石 チラシに負けない作品にしたいね。

(チラシステージより)

角田 今回、テーマやあらすじが上がるのが物凄く遅くて。タイトルも遅かったので、何もない状態からロケハンしてたんです。今となってみれば何をハンティングする気だったのやらなんですが。笑

白石 3週間くらいタイトル決めるのに打ち合わせしました。ラブミーテンダー → 捨て身のポエム → 捨て身のハンサム と変遷してます。

角田 大石から出てくる少ないワードを頼りにカメラマンの保坂さんとデザイナーの横井さんに沢山相談させてもらいました。こちらのフワッとしたイメージから、場所やアングル、構図の提案などして頂けて本当に助かりました。

白石 劇団晴天はもうここ数年ずっとお二人にお願いしてるのですが、全面的に信頼してます。

角田 横井さんは前回、グッズも色々デザインしてくれてます!(今回も販売します。かわいいです。)。大石作品の素敵な要素をとても深く理解してくれているデザイナーさんで、実は劇団員よりもずっとずっと前からのご友人なんですよね。

保坂さんは、演劇界ではお馴染みカメラマンさんなので説明不要ですが……毎回思うんですけど劇画のような瞬間を切り取って写真にして頂けるので、私達凄く嬉しいんですよね。

白石 物凄くブス。魂精一杯動いてるブスな写真。今回も沢山撮って欲しい。

角田 私のお気に入りはこれ

白石 私はこれ

角田 今回ブロマイドは”精一杯のハンサム”がテーマです。

白石 男女どちらもハンサムに撮れたので、是非見ていってください!

今回の見どころを改めて。

角田 男が5人出演していて、男だけで話すシーンがあるのは晴天的にはレアですね。だから、男だけのシーンに初挑戦しているぞと。うちは女優の多い劇団なので。

白石 今回は男性がメインで女性陣が脇を固めるというか。でも脇を固めつつもとんでもない勢いで出てきますね。ここは私たちが支えます。みたいな。

角田 企画の段階から、「今回は男の話にしよう」とは言ってたもんね。

白石 言ってた。だからこのチラシになったもんね。まあそういう感じにはなったけど、助け合いですね。

角田 あと今回はのあちゃん(鈴木彩乃)の役が珍しい感じだよね。

白石 でも普段ののあちゃんにちかいかもね。

お二人ともありがとうございました!

それから

演出助手 福丸敦子

さんにコメントを頂いてきました!私(木村)自身結構長いこと演出助手をやっておりましたので、演出助手の意見が結構気になるところでした。ご協力ありがとうございました!

<福丸さんより>
面白い作品になりそうなので、是非沢山の方に観ていただきたいです!

また皆さんに一言書いてみよう

さてでは……。皆さんのお写真を載せるついでに今回の稽古の感想を一言ずつ書いていきますかね。今回ちょっと短めで!前回は笑顔の写真が多かったですが、今回は皆さんの職人感あふれる写真を選んでみました!

荒木広輔(ジャスティス)

荒木さん。今回の見学ではあまり見られなかったのですが、荒木さん関連の面白いシーンが結構ありそうなので楽しみにしております。

近藤陽子(劇団AUN)

近藤さん。これまでの役と本質的には近い……のかもですが、この役をこんな風に成立出来ているの面白いなあ!と思いながら拝見しております。ゲネ楽しみです。

佐藤沙紀

佐藤さん。前回の見学時より佇まいにさらに良い女感が出ておりましたが、どんな役になっているのか楽しみです。

白石花子

白石さん。前回伺った読み合わせの時よりぐっと役の立体感が増しててゲネで通して拝見するのが楽しみです。

鈴木彩乃(ジャスティス)

鈴木さん。今回見学で拝見した感じ、とてもかっこよかったです。でも少しだけだったので、早く他のシーンも観たいです。

角田悠

角田さん。今回もエネルギーに溢れております。結構舞台上で面白いことを言ってくれそうなので楽しみにしております。

(以上、劇団晴天)

桂弘

桂さん。私自身が初めましてなのも大きいと思いますが、稽古場での佇まいと役での佇まいを着実に地続きにされていっている印象がありました。作中での変化や揺らぎを全編通して拝見するのが楽しみです。

喜田裕也

喜田さん。縁の下の力持ちポジションだけど目が離せない。そんな面白い役になりそうで楽しみです。

田中孝宗(劇団俳優座)

田中さん。稽古場ではみんなを明るく引っ張っていって下さるのに役は結構厳しい感じです。でも桂さんと2トップのメインポジションで最初から最後まで見せ場があるイメージ。楽しみです。

永田涼香

永田さん。台本の加筆の効果もあり前回からの期待通りソワソワ感マシマシでした。是非劇場でご覧頂きたいです。良いです。

宮川飛鳥(アマヤドリ)

宮川さん。各所で「実年齢より佇まいが若い」というコメントを頂戴しております。若さとエネルギーに溢れてる感じがあります。今回の役は「可愛い」という感想を抱く予感がしてます。楽しみです。

座組の皆様!ありがとうございました!
ここまで読んでくださった方、長々とお付き合いいただき、ありがとうございました!

『捨て身のハンサム』、本番は
■公演期間
2022年6月22日(水)~6月26日(日)
■会場 小劇場B1

です!さらに公演詳細を知りたい!という場合はこちらのページからどうぞ!

https://g-sayten.jimdofree.com/next/

最新情報等は、劇団晴天Twitterで確認いただけますので、ご確認ください!